Staff: H. Nakao (PHS:4868)
また、電源ボックスの使い方も、注意が必要です。
通常は電源入れっぱなしかとは思いますが、
電源を入れるときには、まず「POWER」スイッチを入れます。
少し時間を待つと右側のPOW,TECのボタンのランプが付きます。
続いて、赤い出っ張ったボタンを優しく押すと
写真のようにHIGH-VOLTAGEにランプが点灯します。
(このボタン壊れやすいらしいので)
電源を切る時は逆の手順、赤い出っ張ったボタンを押して、
HIGH-VOLTAGEを落としたのち、「POWER」スイッチで主電源を落としてください。
なお、信号解析の部分は、以前と同じものですので、
これまで通り使えます。(もちろん、設定ファイルは新しくなってますが)
現在は、快調に動作してますので、優しく扱ってあげてください。
PF全体での遠隔操作(Nomachine)や NextCloudの導入のため、仮想PC(VirtualBox)を利用することになりました。
まず、本体(Surface)を立ち上げるor再起動すると、
が表示されます。
いつものパスワードを入力してください。
(NextCloudサーバーに、自身の実験結果を随時更新するために必要です)
実験に使う仮想PCは、以下のように自動的に立ち上がります。
また、頻繁に以下のウインドウが出てきますが、
必ず、[キャンセル]してください。[適用]して、一部ソフトが動作しなくなったことがあります。
後は、以前と同様に使えます。
なお、実験時に、再度 fourcを立ち上げる場合には、
$ fourc
として"-f"オプションなしで立ち上げると、 そこまでの設定が保たれた状態に復帰できます。
データファイルに限らず、SPECには様々な初期設定があります。 もし、初めて使う場合には、何を設定できるのかを知る意味で、 以下のコマンドを実行することをお勧めします。
FOURC> startup
基本的にわからない設定は、デフォルト値で良いので、単にEnterを押してください。
モノクロメータの動作が止まったらエネルギーを確認します
getEで現在のエネルギーが確認できます
FOURC> getE
( BL-3Aでは、挿入光源のGapも同時に制御する必要があります。)
モノクロ・架台調整の時にはSDD検出器にダイレクト光が入らないように、 検出器を取り外し、周辺にあるΣステージに、しっかりと固定してください。 精密機器ですので取扱いにはご注意ください。
アテネータが入っていないかも確認。
FOURC> atten 0
ずれている場合には、それぞれ所定の値まで持っていってください。 モータを動かす時にはケーブルが巻き込まないように注意して下さい。
例えば、以下の位置で確認ください。
FOURC> umv th 0
FOURC> umv tth 0
FOURC> umv chi 90
* chi=0の時に、phiとtth, thの
回転軸、回転方向が一致している必要があります。
違う場合には、configコマンドで "Sign of user"の符号を反転してください。
注1: 回折計のメモリでもゼロ点を目視で確認すると間違いない。
(つまり、whでゼロと表示されても、実際は0になっていないこともあるので)
注2: 各軸の位置が、思っている角度と違う場合には、setコマンドで変える。
注3: リミットの設定で0°に動かせない。
架台調整などでtth=0の状態でX線を入れるときには、検出器を取り外し、 周辺にあるΣステージに、しっかりと固定してください。(落ちたら、大変です)
FOURC> plotselect pa0
FOURC> DET=pa0
(描画するデータをpa0に、測定データをpa0に設定という意味。)
FOURC> chk_thresh = -1
FOURC> dscan DTH -0.02 0.02 30 0.1
:
FOURC> umv DTH CEN
[BL-4Cの場合、調整の最後に、umvr DTH -0.001 を入れること。 (分光器が古いので、駆動後に位置が長時間かけてズレていくため、最適値とするための『おまじない』。)]
* 標準でSDD検出器を使用する方はデチューンの必要はほとんどありません。 シンチレーションカウンターなどSDD以外の検出器を使用される方は デチューンをしてください。
FOURC> plotselect pa1
FOURC> DET=pa1
架台調整用板、ピンホールを回折計に取り付けます。
(BL-4C:下流、戸棚の中に保管。BL-3A:ハッチ内上流の棚の中に保管。)
まずは、ピンホールを1つだけ入れて、z, y軸方向を調整します。
(ビームがIC1に入るちょうど良いピンホールサイズを選択する。
特に、何もなければ 0.5mmφでも通るが...)
それぞれスキャンをして半値幅の中心に移動させます。
(
BL-3Aでは、架台調整コマンドが違います。)
FOURC> scan_st z -2 2 30 0.1
:
FOURC> mvr_st z CEN
FOURC> scan_st y -2 2 30 0.1
:
FOURC> mvr_st y CEN
*0.5mmφのピンホールで、y,zスキャンした後、必ず
FWHMの値をログノートに記帳してください。
(
BL-3Aでは、調整に利用するピンホールのサイズが違います。)
その後 ダブルピンホールで、z, y, rz, ryを調整します。 zとry、yとrzは、リンクしてます。大きくビーム位置を外している場合には リンクした軸を交互に収束するまでスキャンする方が、 最適値への収束が早いです。
FOURC> scan_st ry -2 2 30 0.1
:
FOURC> mvr_st ry CEN
FOURC> scan_st z -2 2 30 0.1
:
FOURC> mvr_st z CEN
FOURC> scan_st rz -2 2 30 0.1
:
FOURC> mvr_st rz CEN
FOURC> scan_st y -2 2 30 0.1
:
FOURC> mvr_st y CEN
最終的には、0.5mmφのダブルピンホールで調整を行ってください。 ( BL-3Aでは、調整に利用するピンホールのサイズが違います。)
FOURC> slit1; slit2
注意: イオンチェンバーIC1(pa1)より下流にスリットがあっても調整は出来ません。
逆に、スリット3をIC1より上流側に設置すればスリット調整が可能です。(slit3)
スリット調整が終わったら架台調整用板をはずします。
ビームを出して、slit1を実験に使うサイズに設定する。(例えば、[nslit1 1 1])
実験ノートに、モニター(mon(I0)/pa0)の値を記帳する。
最後に、
FOURC> autorange0 0 (イオンチェンバのゲインを自動を外す)
実験時は、monのカウントを規格化に用いるので、このゲイン設定は忘れずに。
空気散乱の場合には利用しているエネルギーのX線が観測されます。
(なお、横軸のエネルギーは、前に設定した方の精度に依存します。
分からないときは、X線のエネルギーを変えてみてください。
本物のλは、入射X線のエネルギーに対応して変化しますが、
偽物の蛍光X線は変わりません。)
次に、縦の点線をマウスで動かし測定するエネルギー領域のX線を設定します。
最初に、ROI設定のために"histgram"タブを選択します。
続いて、スペクトルの右下にある十字のボタンを選択すると、
切り取るエネルギーを指定する縦点線が動かせるようになります。
選択したらツールバーの"config"を押して設定を保存します。
これで線で挟まれた領域の信号がtsujiカウンターに入力され計数されます。
* スペクトルが表示されないときには、グラフ上で右クリックをして 自動スケールXにチェック入れてみて下さい。
(参考)
その後、仮想PCのLinuxからも、必ずログアウトしてください。
それでも、ダメな場合には
FOURC> cryo_srv_stop
FOURC> cryo_srv_start
としてみてください。
(年々、CRYOCONの調子が悪くなってます、上記の対応でダメなら、
CRYOCONの電源OFF/ONした後、上述の対応をしてみてください。
なお、1つ1つの手順はゆっくりで、お願いします。)
FOURC> reset_cryocon
複数の答えがたまっている場合には、上記のコマンドを複数回、入力ください。 答えがなくなると、返事が表示されなくなります。
FOURC> reset_stars
ただし、これでも復帰しない場合があります。その時は以下のコマンドを試みてください。
FOURC> stars_init
(1回目は上手くいかなかったが、2回目で動いた報告もあります。
少し時間を待って、複数回試みてください。)
ハブなど、ネットワークが不調だと発生するようです。
(ちなみに、辻コンも同じことが生じます。)
FOURC> quit <- fourc を終了します
> fourc -f <- -fをつけるとfourcが初期化されて再起動します
この場合、dataファイルなどの情報もすべて初期化されてしまうので、再設定する必要があります。
上述のように、端末ウインドウのサイズが小さく
「24 lines and 80 columns」が満たされていないのが原因です。
マウスで、端末のウインドウサイズを大きくしてから、
configコマンドを利用ください。
測定するエネルギーにmoveEすると、自動的にgapが適正値までしまります。
FOURC> moveE 8 <- 8 keVで測定する場合
注:現在のエネルギー値と、目標値が同じ場合にはmoveEでは、gapは変更しません。
現在値とは、少し異なるエネルギーにmoveEしたのち、もう一度、目標値にmoveEしてください。
接続先は、pfexp-remoto.kek.jp:4000。
遠隔操作用に、ユーザーごとに連絡をしている(ID+passwd)で認証されます。
すると、ユーザーごとに遠隔操作の許可が与えられているPCのリストが見えるようになります。
ここで、遠隔操作するPCを選択し、ご自身のLinuxのアカウント(ID+passwd)で認証されます。
BL-3A, 4Cのwindows PCのユーザー名は、「USER」です。