熊野 俊三                 Japanese (English page)

特任教授, Doctor of Philosophy

 

〒112-8681 東京都文京区目白台2-8-1

日本女子大学 理学部

数物情報科学科

理論物理学グループ

      名誉教授, ダイヤモンドフェロー (KEK), 名誉教授 (総合研究大学院大学)
          高エネルギー加速器研究機構 (KEK)
          素粒子原子核研究所 KEK理論センター
          〒305-0801 茨城県つくば市大穂1-1

    研究分野:理論物理学、ハドロン物理学、ハドロンの構造関数
      核子は基本粒子であるクォークやグルーオンから構成されている。核子や原子核をクォーク・グルーオン物理の立場で詳細に理解することは、現在の標準理論を 超える現象を発見するために、重イオン核反応によってクォーク・グルーオンプラズマの性質を調べるために、さらに高エネルギー領域における核子や原子核の基本的構造のメカニズムを解明するために重要である。この核子や原子核の構造を理解するために、特にパートン分布関数、破砕関数 や高エネルギーハドロン反応に関する研究を行っている。最近は、核子スピン構造の起源、核子トモグラフィー、エキゾチックハドロンの研究に興味を持っている。研究の詳細は以下のページに記載されている。

 
論文リスト
講演リスト
Inspireの論文リスト (ジャーナルのみ),  Google Scholar 履歴書 (簡略) 2024年12月15日現在
 
履歴書.html (pdf) 2024-10-05 研究歴.html (pdf) 2024-10-17 論文リスト.html (pdf) 2024-10-17 講演リスト.html (pdf) 2024-12-23
Resarch-highlights.html (pdf) 2024-04-01 Resarch-short-summary.html (pdf) 2024-03-23 Papers-high-citations.html (pdf) 2024-12-15
  共立出版 (2015年7月) 「原子核物理学」
特徴:本書では,原子核物理学を,量子色力学を基礎とした強い相互作用をする 量子多体系の構造,反応,物性を研究する物質構造分野とみなして解説した。従来、 原子核物理学の参考書では陽子、中性子と中間子の自由度を用いて原子核の構造と反応 が解説されてきたが、本書ではあえてその様な方針は取らず、量子色力学を基礎と したクォーク・グルーオン多体系としてのハドロンと原子核について解説し、これ を「原子核物理学」と位置づけた。そのため本著では、まず基礎理論で ある量子色力学を解説した。

読者対象:大学学部生、大学院生、研究者

第1章 基礎知識 1.1 ミクロの世界 1.2 原子核物理学の発展 1.3 原子核のスケールと自然単位系 1.4 相対論的力学
    1.5 Klein-Gordon方程式 1.6 Dirac方程式 1.7 量子電気力学 1.8 Noetherの定理
    1.9 Feynman則
第2章 量子色力学 2.1 対称性と群 2.2 量子色力学のLagrangian 2.3 漸近的自由性 2.4 カイラル対称性とその自発的破れ
    2.5 クォークの閉じ込め 2.6 ミレニアム懸賞問題: Yang-Mills 理論と質量ギャップの存在
第3章 ハドロンの模型 3.1 クォーク模型 3.2 ハドロンの構成 3.3 Regge軌跡 3.4 非相対論的クォーク模型
    3.5 袋模型 3.6 σ模型 3.7 ソリトン模型 3.8 Nambu-Jona-Lasinio模型
    3.9 カイラル摂動論 3.10 QCD和則
第4章 核子の構造 4.1 ハドロン・トモグラフィー 4.2 散乱の断面積 4.3 形状因子 4.4 パートン描像
    4.5 Drell-Yan過程 4.6 パートン分布関数 4.7 核子スピンの起源 4.8 破砕関数
    4.9 ハドロンの3次元構造
第5章 原子核の基本的性質 5.1 クォーク・グルーオンの自由度と原子核の構成要素 5.2 質量と結合エネルギー 5.3 空間密度分布 5.4 電磁気モーメント
    5.5 核力と中間子論 5.6 重陽子 5.7 核子・核子散乱 5.8 核力のポテンシャル
    5.9 量子色力学による核力
第6章 原子核の構造 6.1 Bethe-Goldstone方程式と独立粒子模型 6.2 Fermi気体模型 6.3 Hartree-Fock法 6.4 Brueckner理論と原子核の飽和性
    6.5 殻模型 6.6 集団運動 6.7 クラスター構造 6.8 クォーク・グルーオン多体系としての原子核
第7章 最近の話題から 7.1 原子核の実験プロジェクト 7.2 ストレンジネス原子核物理学 7.3 エキゾチックハドロン 7.4 核子のスピン・フレーバー構造
    7.5 高密度物質の世界 7.6 宇宙の物質創成
参考文献 索引

素粒子原子核研究者のための公開コード

偏極パートン分布関数 AACグループによる核子の偏極分布関数を任意のxとQ2で計算
原子核パートン分布関数 原子核の偏極分布関数を任意のxとQ2で計算
破砕関数 破砕関数を任意のzとQ2で計算
Q2発展方程式の数値解 非偏極パートン分布関数、縦方向偏極パートン分布関数、トランスバーシティ分布、破砕関数のQ2発展を計算するコードを素粒子原子核研究者に公開(依頼は電子メールによる。)

 


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