重いクォーク(ボトム、チャーム・クォーク)を格子上で精度よく 扱うためには、その質量より十分大きな格子カットオフが必要で あるが、現在の計算機パワーでは現実的ではない。 そのため、有効作用による計算がこれまでは行われているが、近 年の実験の精度の向上に見合うだけの精度を得るのは難しい。 このため、我々はそのような系を扱うことの出来る手法として、 非等方格子上の作用の研究を行っている。
ゲージ場については、Luscher-Weisz によって提唱された手法に より、0.2% レベルでパラメターの決定が可能であることを示した。 クォーク場については、非等方パラメター及び、 の補正項の係数 を正確に決定することが必要である。 前者については二方向への相関関数の比較によって可能である。 後者に対しては、非摂動繰り込みの方法を用いた決定法を開発中 である。