場の理論の摂動論での高次補正の解析のためには、ループ積分と呼ばれる複素積 分を求めることが必要である。従来これらは手計算により解析的に求められてき たが、2ループ以上のループ計算では一般には解析的な積分結果は求められては いない。しかしながらこれらの積分は新たな数値計算法により一般的に求められ る可能性がある。
今回、ループ積分に現れる解析性を指定する微小量を有限化し、0の極限を外挿 することにより、ループ積分を求める方法を開発した。これにより、極めて精度 よく1ループおよび2ループ積分が求められることを示した。