SLACの計算機センターの組織
2000/10/2-3 に Stanford Linear Accelerator Center(SLAC) に出張した機会に, 計算機センター SCS の組織について話を聞いてきた.
SLAC は San Francisco にあるStanford 大学(私立)の下におかれた, 高エネルギー物理学の研究施設です.
SLAC のBudget
SCS: SLAC Computing Services
URL:
1. 組織
Applications [8]
Help desk & admin [9]
Help desk (6)
NT を知っている
アカウント登録作業
コンサルトの受け付け, 電話での受付が多い, E-mail もあり
Admin support (2)
Finanial management & process planning [2]
Physics experiment support [15 + 4 visitors]
graphics, objectivity, next project
このグループは HEP(High Enery Physics) のドクターを持っている人が大部分.
Business applications [7]
Operations [9]
Technical coordinators(3)
Hardware のインストレーション, 修理(会社との連絡)
Network Operations (5)
Systems [16]
High performance (5)
System admin (6)
OS, file system
アカウント登録のツール作成
etc.
Computer security [2]
security に関するmonitoring
security coordinator が強い権限を持つ
Network engineering [15]
Network management (3)
Network monitoring (6)
Telecommunications (2)
Network services (3)
E-mail システム. クライアントは Systemグループ(UNIX), Distributedグループ(Windows)
Distributed computing [11]
Server support (4)
NT ファイルサーバ, NT mail のGW, NT Web サーバ(?)
Department desktop computing (ユーザグループの7名 )
Database (4)
- 外注, 業務委託など, 会社の人は全くいない. すべてスタッフでやっている. 故障等, 問題が生じたら会社と連絡を取りサポートを受ける.
- 各グループとも research と運用の両方をやる. 運用では, システムの設定, 管理, トラブルの対処, ユーザからの問い合わせの対処を行なっている.
- 1つの事柄, 例えば HPSS を数人で担当, それだけを専門的にやる.
- スタッフは, 我々のいうエンジニア, SCS では enginer と言っていないとのこと. Administrators & programmers であるとのこと. Operationsグループは technician.
- Ph D in HEP は, systemグループに3名, Network engineeringグループの長, Applicationsグループの長など, 数人.
- HPSS を担当していた Bill Weeks はエンジニア. 彼は HPSS だけをやっている. 本棚にあったのは, AIXのマニュアル, Transarc(AFS?)のファイル, HPSS のファイル, CVSの本, UNIX primer の本, 他に数冊の本, それと何も書いてないファイルが多数. 本棚の内容からも, 専門の HPSS だけをやっていることがうかがえる.
- CERN, Fermi の 1/2 - 1/3 の人員で少なくて大変だ, と言っていた.
- アカウント作成は, ツールを systemグループが作成, 各プロジェクトの責任者の了承を得てきたユーザのアカウントをHelp deskにて作成する.
- 計算機使用に対する課金はしていない. overhead だから.
- マシンの寿命は 3-4年. 毎年新しいマシンを買い足していく.
- 以前は AIX がメインであったが, 現在は Solaris. AIX は HPSS のコアサーバに使われているのみ. HPSS のムーバーもSolaris. コアサーバも Solaris にする予定.
理由は, 複数の OS を扱って行くのはたいへんだから.
- AIX のシステムと Solaris のシステムの両方を運用して, ユーザは好きなシステムを使いながら, 新システムに移行していった.
- Web (http://www.slac.stanford.edu/comp/unix/public-machines.html)で見たところ Linux のサービスもしている.
- 方針の決定は, ユーザグループと話し合って要求を聞いて決める. 各グループごとに関心が異なるので, 皆を集めたミーティングは開かない. AIX から Solaris への変更は, 要求を聞いて, Systemグループの長, Network engineeringグループの長, SCS の directors で案を作って, それに対する意見を擦り合わせて, 決めていった.
- 委員会(Webより)
- Associate Directors' Committee on Computing (ADCC) 7名, SCSからは director1名のみ
- Computer Security Committee (CSC) 9名, SCSからは2名
- Institutional Data Committee 10名, SCSからは2名
- World Wide Web Coordinating Committee (WWWCC) 12名, SCSからは2名
- Computer Coordinating Commitee(http://www-project.slac.stanford.edu/ccc/) 3-4回/年, メンバー SCS-4, Babar-2, 他-7
2. データ解析システム
- Babar のユーザ数 600, そのうち プログラマは 300, アクテブユーザは 200. 全体のユーザ数は聞いてこなかった.
- Babar以外 のプロジェクトは, 小さいか終わりつつある. 従って Babar に対するサポートが主.
HPSS
- Objectivity DB のストレージとしており, Babar だけが使用している.
- 16 STK 9840 (20GB/vol., 10MB/s) drives, 4tape mover は 2CPU の Solaris machine.
- Core server は AIX.
- 3人でオペレーションを含めてやっている.
システム
- 900台のSolaris のファーム (500 for batch, 125 for online, ...数が合わない!, Web では batch 900台??)
- Linux のファーム, 34 for Batch, 5 for interactive
- AFS ホームディレクトリ
2TB, 1000人,
ホストは4台の Solaris, うち1台は 4CPUマシン.
3. Security
- Firewall を導入していない. Packet filtering を行なっている.
- 外部からのログインは ssh, ftp のみ. ftp はパスワードが流れる問題があるが scpでは不十分なのでやむをえず通している. ssh は ssh1. OpenSSH 1 & 2 の使用を検討中.
- E-mail は SSL の IMAP. Client は netscape, outlook, pine. eudra は SSL のサポートがないのでやめた.
YASHIRO Shigeo
KEK/CRC