Theory Seminar
KEK 素粒子原子核研究所・理論セ
ミナー
| 題目: | トンネル時間をどう考えるか? |
| (日本語/Japanese) | |
| 講師: | Dr. N. Yamada(山田徳史) (福井大学工学部) |
| 日時: | 8月1日(金曜) 15:30 |
| 場所: | 研究本館 3階 321号室 |
(概要)
量子力学的な粒子がトンネル効果でポテンシャル障壁を通過するのに要する 時間をトンネル時間という。トンネル時間の研究の歴史は長く,これまでに 様々な「トンネル時間」が提案されてきた。なかでも透過振幅に関係した一 群のトンネル時間は重要であると考えられている。それらは全く異なった物 理的なモデル(障壁中に磁場をかける,障壁を振動させる,波束をトンネル させる,わずかにエネルギーの違う二状態の重ね合わせ状態にある粒子をト ンネルさせる,等)から導かれるものであるが,得られた結果の簡潔さと類 似性は,それらが具体的なモデルに依らずに統一的に理解できるのではない かという期待を抱かせる。本講演では,Gell-Mann,Hartleらによる consistent history approach(CHA)と呼ばれる量子確率論の手法と実時間 ファインマン経路積分法とを組み合わせることによって,透過振幅に関係し た一群のトンネル時間を統一的に導出できることを紹介する。