原研超電導リニアック

原研超電導リニアック

JAERI Super Conducting Linac Booster (Main parameters of linac)

担当:原研加速器管理室


概要
   超電導リニアックは10個のクライオスタットと、9個の 2連四重極電磁石からなります。この四重極電磁石はクライオスタット間に 設置されています。4台のニオビウム製超電導キャビティが各々のクライオスタット に入っています。 キャビティは129.8-MHzの二つギャップのλ/4 共振器になっています。 加速に最も適したイオンの速度は高速の10%になっています。 このリニアックは大きな速度アクセプタンスをもっています。 それは、一つのキャビティの中に加速ギャップが二つしかなく、各キャビティの 高周波位相が独立に調整できるからである。

Fig. 2
入射、出射エネルギーの相関
 各キャビティの加速電圧を0.75MVとし、また平均加速位相を-25度と した時にq/A=1/4と1/7のイオンの入射、出射エネルギーの相関を計算 した結果が左図である。 この結果から、超電導リニアックは1.2MeV/u以上の入射エネルギーを持つ イオンは加速可能であることが分かった。 入射エネルギーが2MeV/uの場合には、最大加速エネルギーはq/A=1/7のイオン に対しては5 MeV/uであり、q/A=1/4のイオンに対しては 8 MeV/uである。