昨年10月に日立製電磁石電源10台のうち1台の装置で 「サイリスターがひとつ壊れたことによる過熱」が起りました。 壊れたサイリスターを通じてトランスに大電流が流れ、 トランスだけでなく電源筐体の温度が異常に上昇したものです。 磁石の励磁を止めてもトランスに電流が流れ続け、 配電盤のブレーカーを落とすまで発熱が続きました。 この間、電源筐体はさわれないほど高温になっていました。 このことに気づかない場合、発煙から発火するおそれもあったと思われます。 この不具合の再発を防ぐために、筐体の温度モニターを実施し、 実験ユーザーも磁石電源の巡回をお願いしています。

こうした不都合の再発を防ぐため、 電源装置の配電盤の440ボルトブレーカーをシャットダウン可能なものと交換していた だきました。林さんありがとう。 

本日、そのブレーカーに温度モニターのアラーム出力をつなぎました。 これにより10台の日立電源のうち、どれかの筐体温度が45度を越えたところで温度モニター装置からブレーカーにシャットダウン電流がながれ、 電源装置は停止します。 通常の磁石運転では30度を越えたくらいの温度になっているので、十分マージンはあるはずです。

計画では45度でブザーをならし、50度でシャットダウンの予定だったのですが、 OMRONデータロガーは、 ひとつのチャネルから複数のアラームに出力できないので、 ブザー出力をあきらめました。

リレー付近には、220V の配線が来ています。お気をつけください。

2008年4月1日 坪山 透