付録 1 HPSS Quota System設計書


作成日:2000年10月16日

更新日:2000年12月21日

  1. 用途
  2. データサーバにおいてサブグループごとに利用可能なテープ本数を制限する。

    サブグループ(File Family)が書き込めるテープ本数は、所属しているCOS(Class of Service)にアサインしているテープの本数まで増やすことが可能である。したがって、サブグループで保有できるテープの本数を制限するために、本「HPSS Quota System」プログラムによって、運用上の制限をする。


  3. 処理概要
  4. HPSS のデータ使用状況をモニターし, データベース Group_Area に登録してあるテープ本数と比較して, サブグループ毎のテープ本数を制御する. 制限本数に近くなった時には警告の電子メイルが送られ, 更に使用量が増加する場合には書き込みができなくなる.

    毎時 dt02sのcronにて実行する.


    Group_Areaファイルのイメージは以下の通りである.


  5. 処理の動き
  6. 1) HPSSツールdump_sspvsを使用し、HPSS上に定義されているすべてのテープ・メディアの使用状況を一次ファイルdump_sspvs_YYYYmmddHH (例:"dump_sspvs_2000122112")に書き出す。


    2) Group_Areaを1行読み込み、該当サブ・グループについて以下のパラメータを取り出す。

    - File Family Name ==> 変数$FamilyName

    - File Family ID ==> 変数$Family

    - $Familyの保有しているHPSS上でのテープ本数 ==> 変数$Vol

    - 管理者e-mailアドレス ==> 変数$addr


    3) dump_sspvs_YYYYmmddHHを参照し、$Familyが保有しているテープのうち使用中のテープ本数(Assign_Vol)、未使用のテープ本数(NoAssign_Vol)、テープ残容量(Free_Area)を求める。

    4) 使用率を計算し警告の電子メイルを送る.

    5) Group_Areaの最終行まで、2)から4)までを繰り返す。


  7. 送信メールの内容
  8. それぞれ次のような内容のメールを送信する。

    1) Alarm1メール

    サブグループ $FamilyNameは、保有可能本数分($Vol本)以上のテープを使用しているので、次の作業を指示。

    2) Vol_Adm1メール

    サブグループ$FamilyNameは、保有可能本数分($Vol本)以上のテープを使用している。テープ本数が増える場合はGroup_Areaの保有テープ本数の列を更新することを指示。

    3) Warning1メール

    サブグループ$FamilyNameは、$Vol本のテープを保有している。現在$Assgin_Vol本使用済みもしくは使用中である。全体でのテープの残容量率が20%以下になっているので、次の作業を指示。

    4) Alaram2メール

    サブグループ$FamilyNameは、$Vol本のテープを保有している。現在$Assgin_Vol本使用済みもしくは使用中である。全体でのテープの残容量率が10%以下になっているので、次の作業を指示。

    5) Vol_Adm2メール

    サブグループ$FamilyNameはテープの残使用率が10%以下である。テープ本数が増える場合はGroup_Areaの保有テープ本数の列を更新することを指示。

    6) Warning2メール

    サブグループ$FamilyNameはFreeのテープが2本しかないので、次の作業の実施を指示。

    7) Alarm3メール

    サブグループ$FamilyNameはFreeのテープが1本しかないので、次の作業の実施を指示。

    8) Vol_Adm3メール

    サブグループ$FamilyNameが保有しているテープのうちFreeのものが1本以下である。テープ本数が増える場合はGroup_Areaの保有テープ本数の列を更新することを指示。