日本物理学会理事会 様

日本物理学会託児室に関する要望書

  第55回年次大会(2000年秋:新潟大学)において初めて託児室を
設置して頂きありがとうございます。今後も託児室設置をぜひ継続して
いただけますようよろしくお願いします。

  有志グループでは、今回の保育室の実施が「安心して利用できる保育室の常設」
につながるよう、物理学会保育室を支援する活動を行なっています。
これまでの活動の中で、会員への呼びかけ、物理学会員に対する保育室ニーズ調査、
学会託児室に関する情報収集、利用者アンケート、
保育室を考えるインフォーマルミーティング、を行なってきました。
こうした活動の中で、今後の託児室設置に向けての要望をとりまとめ
ましたのでご検討下さい。
運用についての提案のおける託児室世話人、託児室担当者、学会補助に
ついて承認をお願いします。
また、臨時の託児室という点で、お子さんの安全を守る観点で、
重要事項や基準を「安全のために最低限実現して頂きたい事項」
としてあげましたので、ぜひ実現して頂けますよう強く要望いたします。

今後とも託児室設置に向けてご支援、ご理解をよろしくお願いします。

                 物理学会期間中の保育室設置を考える会
                 http://www-nh.scphys.kyoto-u.ac.jp/JPSchildcare

                        世話人
                            筑本知子  (超電導工学研究所)
                            野尻美保子(京都大学基礎物理学研究所)
                            松尾由賀利(理化学研究所)
                            延與佳子  (高エネルギー加速器研究機構)
                            肥山詠美子(高エネルギー加速器研究機構)
                            延與秀人  (京都大学理学研究科)
                            河内明子  (東京大学宇宙線研)
                            望月優子  (理化学研究所)
                            野村和泉  (核融合科学研究所)
添付資料:
別紙1 適正な利用者負担の算定 (託児室世話人からの提案)
参考資料1 インフォーマルミーティング 「物理学会期間中の保育室設置を考える会」報告書

託児室に対する要望と提案


●運用についての提案
  ○託児室世話人、学会事務局、開催大学の託児室担当者の協力しあって
    運用を行なう。
      ・託児室担当者:開催大学から、事務局・世話人との現地窓口を担当する
                      を出してもらい、託児室会場の設営と現地情報の収集に
                      協力してもらう。
      ・託児室世話人:託児室運用を支援しながら、ノウハウを継承し
                      より良い実施体制の確立を目指す。
                      当面、託児室を支援する有志グループから推薦し
                      理事会で承認。
      
  ○利用料と学会補助
     「シッター費について、適正な値段を利用者が負担して
     残りを学会補助で運用する。」

      開催地が毎回変わること、臨時であること、会場設備に限界があること、
      利用者数にゆらぎが大きいことなどの理由から、確実に安全な託児室を
      運営するために学会補助が必要である。予め「適正な利用料」を決め、
      残りを学会で負担していただきたい。
      運用実績を見て「利用料」の見直しを考えていく。
      (*)詳しくは託児室世話人からの「適正利用料についての提案」を参照。

●安全のために最低限実現して頂きたい事項

  ○保育者について
    ・基準を満たしたシッター派遣会社に業務委託すること。
        基準:日本ベビーシッター協会加盟会社、又はそれに準ずる質の派遣会社.
      (保険の完備、シッターの経験など)
    ・十分な人数のシッター  
        ・子供の数に対するシッター人数の最低基準(協会基準)
            0、1、2歳2名に対し  スタッフ1名
            3歳3名に対し  スタッフ1名
            4歳以上5名に対し  スタッフ1名
        ・利用者が少数の場合にも、安全面を考慮して
          原則として常時シッター二人以上の体制として頂きたい。
  ○万一の事故などに備えて
    ・賠償責任保険:
          シッター会社で保険に加入しており、託児中の子供の事故による
          ケガ等に対する保障がカバーされていることを必ず確認する。
    ・緊急時連絡体制:保護者の呼び出し、119番など

  ○安全な託児場所の確保
    ・危険なものがないこと。
    ・乳児が転倒して頭を打つ可能性を踏まえ、畳の和室でない場合には
      床のクッションについて処置をしてほしい。

大会担当者の皆様へ


●その他の要望(上記要望の他に)

  育児経験者やアンケートなど利用する側の声や心配事を集めた要望です。
今後の検討課題として、可能な範囲で実現を考えて頂ければ幸いです。

  ○運用に関して
    ・年次大会や春季/秋季大会を問わず常設を強く望みます。
    ・利用しやすい形態(利用料、利用時間、申込時期など)
    ・例え高額になっても最大限安全性に配慮を。

  ○多様な託児サービス
    ・ホテルでのベビーシッター利用や
      町中での民間託児ルームの利用など
          子どもの体調が悪く、会場の託児室へ連れていけない場合。
          会場までの交通が不便で、小さな子どもを連れて会場まで行くのが
          不便な場合など。

  ○設備などについて
  小さい子供にとっては長時間の託児であり、また、乳児から小学生まで
  幅広い年齢層の子供が一部屋で生活するということを考慮し、
  安心できる良い託児環境を期待する。

    ・寝具など:特に乳児は必ず昼寝をします。子供の年齢が混在している
      場合にもベビーベッドなら安心です。
    ・畳の和室:特にハイハイの乳児にとっては重要。
    ・室内あるいは近くの洗面:シッター/子供が手を洗う。
    ・近くの女子トイレ:子供のトイレ間隔は短い。シッターのトイレ休憩も。
                        洋式があるとなお良い。
    ・おもちゃ:子供が飽きないように
    ・授乳スペース:0才児を同伴して母乳をあげるため。
    ・暖房設備:夕方など寒い場合。
    ・娯楽設備:ラジカセ、テレビ/ビデオなど
    ・室外保育:年齢の高い子供を対象に、お散歩、お出かけなど