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大型シミュレーション研究

松古  栄夫、湯浅  富久子、石川  正、金子  敏明

平成8年度より、本機構においては共同研究型研究「大型シミュレーション研究」 の公募を行い、スーパーコンピュータシステムを使った研究の推進を図ってきた。 平成16年度には、これまで素粒子・原子核分野の共同研究に限られたいた公募 対象を広げて、これらの分野を包含する高エネルギー加速 器科学全てについて公募することになった。また素粒子・原子核分野においては、 共同利用という枠を設けた。

平成16年度は、19の研究グループから計算時間の申請 があり、審査委員会の審査により時間配分を修正した上で採択された。 このうち、素粒子原子核分野が16件(うち共同利用型が10件)、 物質構造分野が1件、加速器分野が2件である。 同利用者数は総計で92名であり、総計算時間のうち、 約25%が共同利用型研究に割り当てられた。

平成14年度から、国立情報学研究所が運営する広域ネットワークSuper-SINET のギガビット専用線を利用して、高エネルギー理論のための専用ネットワーク HEPnet-J/sc を構築している。これは、本機構のスーパーコンピュータと国内の 主要大学のスーパーコンピュータ等とを高速ネットワークで接続してデータの共 有を進めるもので、平成16年度までに筑波大学、大阪大学、京都大学、広島大 学および金沢大学が接続されている。これによって、相互のデータ共有が格段に 進み、共同利用グループのデータのやりとりも円滑に行われるようになった。

平成17年度下四半期に新システムの導入を行う予定である。 大型シミュレーション推進委員会(平成16年12月10日開催)に おいて決定した「次期システムにおいては、格子QCDの大規模計算を 中心に世界的に競争できる計算機を導入して、大型シミュレーション研究を 一層充実させることが必要である」という大綱に基づき、 導入を進めていく予定である。

参照:http://ohgata-s.kek.jp/



Computing Research Center, 2005